めざめているときに見る世界。夢を見ているときに見る世界。

この二つの世界は、旅人の心に共在し、混在している。

どちらかの世界だけで、ひとは旅をつづけることはできない。

旅人とは、二つの世界の交叉する位置に存する特異点のことにほかならない。

そこでは内部性と外部性は、呼吸するように入れ替わっている。

たがいの世界は旅人を介し、フィードバックしあうことで交流がはかられている。