クヮンを取り上げる。

ひさびさの登場で、これがどのような機能をもった演算子であったか、お忘れの方も多いだろう。

第4のとびら

この章ではクヮンの知識が多少なりとも必要となってくるので、ぜひ、上記のページにておさらいをしていただければと存ずる。

さて、わたしたちがまずこころみるのは、このようなクヮン

この記号がどのような演算内容を指示しているかというと、

言葉ではこみいった記述になってしまうのだが、さしてむつかしい話ではない。具体的には、

四つの格子からペアをつくるパターン数はぜんぶで6(重複は省く。a-b、b-aと同一とみなす)。それらすべてのペアを×でむすび、それらの総和をとる。つまり、このクヮンはこのように求まることになる。

こんなことをしてなんの益があるのだ、と思われるかもしれない。いや、わたしもいまだ半信半疑なのだ。どこから話すべきか……。おそらくプレーン超格子体のバボアン構造から始めるのがよいだろう。

これら24種のバボアン小格子たちにクヮン(結数:2)をほどこすとどうなるか?

クヮンを通して得られた24個の数たち
いったいこれらは何か。そう、そのまさか、なのである。

1212!!
しかも、❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎

これは以前、バボアン小格子の四数2乗総和により生成される1212のときに目にしたとまったく同等の力である。

また、ここでクヮンが生成する24個の数は、これまでわたしたちが見てきた<111>完全対称(❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎)を構成することがたしかめられるだろう。

クヮンなかなかどうして、やるではないか。なぜだかはわからないが、クヮンという概念をもちこんでもバボアン構造の強靭な土台はすこしもゆるぐことがない

こうなると、いろいろとためしてみたくなる。プレーン超格子体だけでなく、ゲバールにもクヮンは有効かもしれないという予感。

さっそく、バボアン小格子らにクヮン(結数:2)をほどこすと、

よしんば、これらが1212だとして❤︎の数はいくつと見積もられるだろうか? プレーン超格子体と同等の❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎を期待したいところであるが……。

意外である。これらが1212であったことには、ひとまず感謝をしなくてはなるまいが、❤︎❤︎と、プレーン超格子体とくらべると数段、落ちる。いや、ゲバール経由の1212❤︎❤︎のものは、初出。むしろ、興味深い結果と受けとめたい。

さて、超格子体の形式により、生成される1212に差がでるということが判明した。では、わたしたちは、このゲボー(Q)に関してなにを予測できる?

ゲバールとゲボー系は同族であるというのは、一つのヒントになるかもしれない。いや、じっさいにたしかめてみなくては、たしかなことは何も言えまい。

なるほど予想通りである。
ということは、このマタリオンについても、

やはり、❤︎❤︎ゲバール、ゲボー(Q)、マタリオンらが同系種族であり、プレーン超格子体とは一線を画するという確証がさらにここで強まる。まとめよう。

こうして概観すると、プレーン超格子体の生成する❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎は別格感がある。次章ではクヮンの結数を一つ上げ、そこでなにが起こるかを探ってみることにする。