ここで思い出しておきたい。
そもそもマテオロスというのは〝マテオン完全体の拡張された概念であった。

マテオン完全体:マーのフォルム

この章では、拡張体であるところのマテオロスをさらに拡張する。〝拡張〟といっても、ここでは字義通り、サイズアップを図ろうというのである。

そのために用いるのは、この二つの格子体

プレーン超格子体(5×5)とその90回転体である。
これらをどうしようというのか。そんな諸君らには、ぜひ、この動画で過去をふりかえっていただきたい。

 

 

これから実行しようとしていることは、この手順とおなじ。まずは、二つをかけあわせ

生成された格子体の四つの回転体ファミリーをこのように並べる。

並べた順序を維持したまま、あとは四つをマー呼吸で継ぐだけ。

格子内は、わかりやすいよう、負数0正数で色分けしてある。さらに見た目をシンプルにしたいので、全格子数を同数500で割る

いわば、これがマテオン完全体(マーフォルム)であるが、従来のサイズのものとを見比べてみると、

これは興味深い。
二つの格子体の構成の共通性は、だれの目にも明らかであろう。

さて、わたしたちはここで故意に格子数のを無視することによって、理論的にはマテオロス(5×5)基準というべき代物を手に入れたといっていいことになる。

もちろん、これがマテオロスと呼ぶに足りうるには、それに相応する構造が、この中に組み込まれていることをたしかめなくてはならない。

が、これまでわたしたちが見てきたのは、マテオロス(4×4)やそれに内包される(3×3)のサイズのものだ。というわけで、このマテオロス(5×5)から、切り出しを行うことにする。

見てのとおり、この内包格子体(4×4)は、従来取り扱ってきたマテオロスとは異なり左右(上下)非対称である。それゆえ、これが親元であるマテオロス本体の構造をきちんと受け継ぎうるかという点には大いに疑問が生ずるところである。

さらに、これに反転柄を衣きせるとどうだろう。

 

 

という新たな対称性が添加され、もはやこれら個々の構造がどのように働くかは予想不可能。いや、多くの諸君は、ここにはカオスと化した世界しか広がっていないだろう、と想像しているはずだ。

ところが、なのである。これらをバボアン構造を通してみたとき、個々のマテオロスはきわめて高いを保持していることがたしかめられる。まずは基準の❶から見てゆこう。

 

 

これがバボアンを適用した結果である。両グループの12の構成は小さい順に、2,3,3,3,3,4,4,5,5,5,5,6と一致。それどころか、四数の内部構成に注目しても、

 

 

わかるだろうか? 異なるグループでまったく同一の格子数構成をもつ同士でペアがとりうるのである。この事実が意味するところのものは大きく、1総和のみならず、あらゆるn総和においてバボアングループ間におけるが約束されるということと同意である。

 

 

ちなみに、驚異的なこのは❶型の内包格子(3×3)においてもそのまま引き継がれうる

 

 

ごらんのように、バボアン細胞(3×3)内の総和は両グループで一致内部構成に着目してペアリングすることも可能

 

 

よって、ここでも1乗~乗次元にわたって、が働くことがわかる。

 

 

では、通常のマテオロス内包格子(4×4)にもどろう。
❶型以外の反転のバボアン構造はどうなっているのだろう?

 

 

驚くべきことに、これらの多くは❶型と同等の引き出されることがたしかめられる。逆にいうと、例外的な挙動を見せる反転は四つしか存在していない。そして、その四つについては、どうやらの強さが共有されているようなのである。

マテオロス(5×5)の内包格子体(4×4)のバボアン構造:1総和における❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎の発現①

マテオロス(5×5)の内包格子体(4×4)のバボアン構造:1総和における❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎の発現②

マテオロス(5×5)の内包格子体(4×4)のバボアン構造:1総和における❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎の発現③

いずれも❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎
おや、三つしか登場していないのではとお思いかもしれないが、いまひとつは、⓯の90回転体である⓰がそれに該当している。

 

 

いや、この四つに関しては、1以降総和においてもの発現は美しい規則性をもってあらわれる

 

 

偶数については負数正数に変換されるという事情があるため、❶~⓰のすべてにおいてという結果が得られるのは当然として、問題は奇数であり、❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎である。

次章では、マテオロスのサイズをさらに一回り大きくして、何が起きるかを見てみたい。