超格子体がその内部にふしぎな二重周期構造を組みこんでいることをわたしたちはたしかめた。いわゆる「周回の周回の法」と呼ばれる一連の消失現象である。

さて、わたしたちは、いまだ4×4サイズ以下の超格子体しか考察の対象としていないのであった。これから、もし超格子体を無辺に拡張してゆくのであれば、そのサイズが大きくなるにつれ、前述の周期性のあらわれ方も含め、構造はより複雑になってゆくものと予想されるのである。

ここで新たに5×5の超格子体にご登場願おう。
この構造体もつ完全無欠性については、後の章にまわすとして、とりあえず周回の法のもっとも基本的な形式をここでは述べておきたい。

 

 

5×5の超格子体の構造の片鱗にふれた感想はどうだろうか? 前にも述べたが、より大きな格子はより小さな格子を体内にマトリョーシカ式に含みもっている5×5の超格子体についていえば、自らのサイズ以外に

このように4×4、3×3、2×2、1×1の格子体を所有している。どのサイズにおいても総和をマー呼吸でぐるりと一巡するとに消失する。先に1~3連積の事実を見ているので、インパクトはそれほど強くないかもしれないが、法則として重要性が低いというわけではないだろう。なんにしても、この法は超格子体を無辺に広げても約束されるのである。

超格子体に、なぜか周回性はついてまわるここでわたしが知り得たかぎりで周回の周回の法のいくつかのバリエーションを紹介しておきたい。まずは2×2超格子体内の対角積の差分言葉遣いはいかめしいが、むつかしくはない。

視覚化すれば、このようなことだ。じっくりこの演算のリズムを体内に入れたうえで次の動画をみてほしい。

 

 

いずれの対角積の差分においても、同じ4つの数がならぶことになる。ここで、あえて主張したいのは、それらをあえて周回させることによってが導きだされうるということである。前の章でも述べたが、わたしにはこれが不可視の事実の背景のような気がしてならないのだ。

なお、この法則の拡張版と思われるのも以下の動画におさめることに成功した。拡張の方向はほかにもいくつも考えられるが、そのうちの一つととらえてほしい。

 

 

それぞれの小格子は、あきらかに同調している。が、それらをはたして周回させる必然性があるか、賛否両論はあるだろう。が、わたしには格子数たちが周回させられたがっているように思われてならないのだ。なぜといって以下のようなケース。ぜひ、あたながたの意見を訊きたいところだ。

 

 

なにが行われていたかおわかりだろう。対角積よりも、ずいぶんとこみいった演算だと思われるかもしれない。だが、この規則的な演算には心惹かれるなにかがある。

わたしたちはこの格子内で実行されている演算をさしあたり「全方積」とでも命名しておくことにしよう。この場合、生成された異なる4つの数を順序を考慮した上で、マー呼吸で継ぐことによって、まるでねらいすましたかのようにになる

たんなる偶然とは片づけられない一つの根拠として、この消失現象は以下のような4×4超格子体全般に対して起こるという事実であることも付記しておこう。

もちろん、xにはどんな数を入れてもかまわない。なんと強靭な代数的構造をもつものかと目をうたがうばかりである。だが、真実は真実として述べておかなくてはならない。ぜひ、自由に超格子体をつくって、その手と目でたしかめてみてほしい。

最後に周回の周回の法における、もっともシンプルかつ、サプライジングな事実を述べてこの章をいったんしめくくりたい。

 

 

むろん、この驚異の消失は3×3の超格子においても起こりうるのである。